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嘘つきな天使
第2章 嘘つきの始まり
身体を貫かれる度に、悲観に暮れる事は終わりにした。

これは、愛なのだから。

自分自身に、何度も言い聞かせた。
好きでもない男に、性奴のように身を捧げた訳じゃない。
私は、あの男が好きなのだ。

良く耳にする、犯人を好きになる心理。

私の心は、バランスを保つために正にこの心理が働いていたのだと思う。

自分から望んで抱かれよう。
彼を愛そう。
この城での暮らしが、私にとっての幸せなのだから。

レオン様が居なければ、私達家族は無理心中でもしていただろう。
喜んで、彼にこの身を捧げるのだ。
何も考えず、ただ彼好みの女になるのだ。

その日から、私の嘘にまみれた日々が始まった。
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