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契約的束縛・誘惑なる秘密
第20章 日本ー因果応報



「それでは俺の気が・・・」


「将来を背負って立つ者を潰す事はせぬ、筋というのであれば生きろ嗣、それが罪滅ぼしだと思うが良い」


「・・・老・・・」


生きろ・・か・・
俺はあの上杉組の時に、俺自身でさえ死んだと思ったんだが、世の中ってもんは俺を中々死なせてくれないらしい・・
まっ、死んだら死んだで、上杉の兄貴にすんませんと詫びを入れるんだろうな俺は。



「話は変わりますが老、食事はどうされますか?
全員で食べれるよう用意してある、そう若いもんが言っていました」


「・・・いや、邪魔をせぬ方が良い、ワシが居れば食べられる物も食べれんだろうよ」


「・・そう伝えて来ます・・」


周防老なりの気遣いか、意外に気に入られたなアイツら・・
これはまだまだ付き合いが長くなりそうだ、そう思いながら一礼し老の居室を辞した。



∞∞∞∞∞∞∞∞



「何時の間に鮟鱇鍋が増えたんですか?」


「仁科も本郷さんと同じ事言ってる――」


「俺は素朴な疑問だったんだが‥」


「でも普通そう思いますよね?
牡蠣と穴子だけでも豪華なのに、更に鮟鱇鍋って‥‥料亭にでも来たみたい」


美波と仁科を見付けて屋敷内に戻り、周防老の若い衆の案内でこの部屋に入った途端の俺達‥
そこにセッテングされていた料理の数々に唖然とし、出た言葉がこれだ。


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