この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
契約的束縛・誘惑なる秘密
第24章 香港ー周到なる罠



仁科様から八神様をとは言われたが、八神様は控え室から全く動こうとはしない。
いや、ずっと考える感じのまま、仁科様と同じように。

「八神様、中国茶か紅茶でもお淹れしましょうか?」
「…………」
「八神様?」
「……え、あ、そっそうね、香港だから中国茶が良いと思います」

……上の空。
自分の話は聞いているようだが、内に籠って反応が遅く、相打ちをしてまた考え出す。
まるで自分は居ないかのように。

(口を挟める立場じゃない。
それでなくとも、一度余計な事を言ったせいで……)

  『杞憂』

自分がこんな事を言ってしまったが為に、八神様達を困惑させたのは確か。
それなのに、これ以上混乱させる発言は控えるべきなんだ。

(仁科様の言い分は、八神様が一人で外に出ないか見張れという意味。
外に出る雰囲気が無いんであれば、自分は静観しているしかない)

一時間以上、ソファーの隅に座り動かない八神様。
調教師の際どい衣装そのままに、ただ寛いでいるとも見えなくはない。此は客観的な視点。

だが一年以上一緒に行動していた自分から見れば、気落ちし悩む、その様に見えてしまう。

(後五分早く到着出来ていれば、本郷や宮野に怪我などさせなく、八神様を悩ませる事もなかった)

空港での到着便の混雑。
このほんの僅かな遅れが、こんなにも大きく影響するなんて思わず、こんな事になるんだったらファーストクラスでも使えば良かったと、自分でさえ思ってしまう。

/751ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ