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契約的束縛・誘惑なる秘密
第30章 香港―明かされる秘密と選択

レンを捕まえたのは離したさ。このままでは、俺でさえどうなるか分からない、それもあったとも言うが。
離してもレンは動かない、俺がやり過ぎたのか、仁科の言葉が効いたのか、その場から動く事すらしないんだよ。

「……これからどうしますかワン・レン? 私は死にゆく前に貴方の事を託されましたから、貴方の選択次第で協力は惜しみません」
「親父が……あんたに託した……」
「最後の言葉は、この世への未練。ティェチンの心残りは、貴方が自分と同じ道を辿るのではないかという心配の心。それでもツインドラゴンに帰りますかワン・レン?」
「戻っても……もう俺の居場所なんて……無い。
ユウウンが簡単に俺を殺そうとした時点で、ロンチャンから抹殺命令が出ていたんだろうな」
「では私の所に来ますか?
当面は、ヂャン・ミングイと一緒に香港支部の厨房という事になってしまいますが、本部采配ですのでツインドラゴンでも中々手は出せない場所になります」

そういえば、香港は中央と本部どちらもあったな。そして本部は仁科達が好きに出来るものの1つ。
中央に与するCross selsでも、あの本部支部の内情は分からん仕組みだ、上手い隠れ蓑……そうとも取れる。

「ミングイのオッサンもそっちに行ったのか」
「身の安全が最優先ですので……。貴方への見返りはそう……簡単な検査に付き合って下さい、それだけで構いません」
「調べたいのか、ツインドラゴンの肉体改造を?」
「私が知りたいのは少し別ですが、認識としては合っています」

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