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裏切りのエチカ
第1章 裏切りのエチカ

「ここだ、ここだ、ここにいるぞ」
それが森で最後に聞いた声だった。
イクミらの不穏な動きに気付いた警察はきちんと動いていたのだった。
ただし、冬だったこともあり、私は凍死寸前だった。
イクミの仲間は一斉に摘発され、私は警察病院に保護された。
「もう安心して良いわよ」と看護婦さんは言った。
「あなたを誘拐した連中、みんな死刑になるだろうって」
「そうですか」
「山の中にいくつも死体が見つかって」
私もそうなるところだったのだ。
「これから日本は新しく生まれ変わるのよ。女性だって自分で自分の生き方を切り開いて行くの。あなたはもう一度、生まれ変わるのよ」
私は看護婦さんの手を握って泣いた。
「今日はクリスマスよ」と看護婦さんは言って優しく笑った。
それが森で最後に聞いた声だった。
イクミらの不穏な動きに気付いた警察はきちんと動いていたのだった。
ただし、冬だったこともあり、私は凍死寸前だった。
イクミの仲間は一斉に摘発され、私は警察病院に保護された。
「もう安心して良いわよ」と看護婦さんは言った。
「あなたを誘拐した連中、みんな死刑になるだろうって」
「そうですか」
「山の中にいくつも死体が見つかって」
私もそうなるところだったのだ。
「これから日本は新しく生まれ変わるのよ。女性だって自分で自分の生き方を切り開いて行くの。あなたはもう一度、生まれ変わるのよ」
私は看護婦さんの手を握って泣いた。
「今日はクリスマスよ」と看護婦さんは言って優しく笑った。

