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サイレントエモーショナルサマー
第35章 astuto
体勢を保とうとすると下腹部にもぎゅっと力が入る。膣も締まったのか藤くんも苦しげな声を漏らした。奥を穿つ亀頭の感触で頭はどろりと溶ける。
「きもち…あっんあっ…ふじく…ゆっくりして…」
「痛いですか?」
「ちがうの…はや…のだと…んんっ…また、」
藤くんが笑った気配がする。枕を抱き締めていた腕を引かれ、伏せていた上半身が起こされる。ぐっと深くなった挿入に痺れが駆け上がってきて目の前が白くなる。
引き起こした私の身体を後ろから抱き締めて、うなじに噛みつく。そうしながら体勢を変えてベッドに座り込む。私の膣は彼の硬くなったモノを受け入れたままで痙攣が中々収まらない。
「志保さん、足、こっち」
内腿を撫でる手に促され、私の足は立てた藤くんの膝を越える。反対も同じように促されて従えば座った藤くんの上で大きく足を開いた状態になった。
腕を腰に回して、反対の手はクリトリスへ伸びる。しとどに濡れたそこを撫でまわしながら、ちゅ、ちゅとうなじに口づけていく。
「入ってるの、見えます?」
「みたくない…あっ…んんっ…」
やわやわと脇腹を擽られて身を捩る。くすりと笑った吐息もこそばゆい。結合部を撫でる長い指。確かにゆっくりしてと言ったけれど、この焦らしはある意味苦しい。
首をひねって藤くんの顔を見る。くそう。楽しそうな顔をしている。悔しくなって彼の下唇を噛むと、お返しに噛みつかれてびくりと身体が跳ねた。
「藤くん…ぎゅってして、」
「してますよ」
「ちがう…前から…あっ…待って…そこっ」
器用に突き上げてくるのはずるい。力の入らない手で藤くんの膝を叩くと小さな溜息。それはちょっと色っぽい。