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雨に滲む心
第8章 向こう岸から見守って




『君の恋人だった女性が

生前一番好きだったウイスキーを』



まだ妻が到着する前の静かな店内

妻の父親が寄越したリクエストは

今は亡きかつての恋人との思い出の一杯



あいにくだが

過去の哀しみを語る気はない

ザ・マッカランは出さずにいよう

その代わりに

あの頃の自分が好きだった

スペイサイドの異端児

クレイゲラキを



ザ・マッカラン蒸溜所と

スペイ川を隔てた対岸にある

クレイゲラキ蒸溜所

若かった俺達は

まるでカウンターを挟んで向かい合う

自分達のようだと

そんなくだらないことで

はしゃぎ笑った



川の向こうにいる君へ

俺はこちら側で

愛する女と共に生きるよ

君が命を懸けて救った彼女を

きっと幸せにするよ

いつかそちら側で再会した時は

一生分の思い出話を聞いてくれ

良き友として



それまでどうか見守っていて

遥か遠い向こう岸から





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