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メタモルフォーゼ
第1章 羞恥の作品
「経血コントロールってご存じですか?」とマリナが言うと、アトリエに集まった二十人ほどの女達は首を横に振った。
 女達の前には利美が例の診察台に固定されて「展示」されていた。
 もちろん、そこを痛々しいほどに剥き出しにして。
「生理の血は自分で溜めておけるんです。本来なら経血は交感神経優位の時にしか出ないんです。だから、昼間しか出ないはずなんですね」
 女達の間に軽いどよめきが起こった。
「本来、夜用ナプキンなんて必要ないんです」
 女達の顔が興味津々な表情になった。
「昼間のナプキンも必要なくなります。訓練すれば、まるでオシッコのように、自分の意思で、自分の望んだ場所で出せるようになります」
「生理の血を」と参加者の一人が言った。「溜めておくってことですか」
「そうです」とマリナは言い、「ここに」と利美の下腹部を指した。
「この子はまだ訓練途中ですから、溜めることしか出来ません。でも二日溜めてますから、かなりの量だと思いますよ。それでは……」
 そう言って、マリナは利美のそこに指をやった。
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