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コーストライン
第2章 黒電話




「お買上げありがとうございます
またの来店をお待ちしてます」



ふーん、カノジョいるんだ。


叶和が薦めたルージュをお買上げして、二人仲良さげに店舗を後にする姿を見送った。


それにしてもどう見てもカノジョ年上、私より年上。。。へーー以外


等と少し下世話な事を思いつつ夕刻になり、会社帰りに駅を利用する人達が多くなる時間帯に差しかかり、叶和は仕事に集中した。



仕事が終わりスマホをマナーモードから切り替えようと取り出しSNSのメッセージが入っているのに気がつく。

アプリを開いて確認すると、先日仕事のイベントで知り合った奈美だった。



ーー明日休みだったよね
駅前の◆◇◆◇にいるんだけどわかる?
連絡して!ーー



お誘いのメッセが入っていた。

明日は別に用事もないので、OKと素っ気ない返信を送る。

直ぐに即読表示が付き、店の場所が送られてきた。



「場所わかった」

「来たからわかってるでしょ」

「飲む?」

「お腹すいた」

「先ずは飲み物から」



奈美が指名した店はスパニック風の気軽な飲み屋だった。

奈美が先に色々と料理のオーダーをしていたらしく、そのまま席につく。

店は平日にしては賑わっていた。



「ビールで」


奈美の手元の飲み物がすでになくなっているので、奈美にオーダーを頼み、スタッフが来る前にテーブルに置かれていたオシボリで手を拭き割り箸を割り奈美が頼んだ料理をつまむ。

奈美がオーダーし終わり、飲み物がくる。



「なんでいるの」

「バイト」

「なに、知り合い?」

「弟の友達」



先刻、仕事先であった圭吾がソコにいた。





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