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コーストライン
第4章 ココア
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駅のロータリーを抜け、車を走らせる。
一つ目の信号を抜け、二つ目信号が見えてきた。
その先は分岐点。
「どっちの道で行きます」
「封鎖してないかな」
「行きは中央で来たけど混んでましたよ」
「じゃ、街道で駄目だったら中央
圭吾君、この後なにか予定ある?」
「あったら、迎えにきません」
「だよね
あ、お礼にご飯奢る」
「思い出して、取ってつけたように言ってません」
「え、そんなことないよ
アシに使って悪いと思ったし。。。」
「。。。ただ単に、叶和さんがお腹が空いているだけなのかと」
「正解!
街道に出たら寄り道、反対方向に進んで」
「。。。あ、レポートが」
「予定ないって言ったから確定!」
分岐点を越え、街道に入るT字路。
圭吾は、ウインカーを家から反対方向に変えた。
「凄かった」
「帰りも」
「勿論」
叶和と圭吾は向かい合わせた席で食事をしていた。
「奈美ちゃんが雨の日行ってごらん楽しいよって」
「俺は全然楽しくなかったけど」
向かえで不機嫌な顔をしながら圭吾はオーダーした料理を口に運んでいた。
「だって一人だったら危ないでしょう」
「一人でなくとも危ない」
封鎖はされていなかったが、街道は海に面していたので、家から反対方向の車線は、より海に近い。
場所によっては、街道に連なってテトラポットなどで保護はしてあるものの、波の高さによっては度々封鎖される。
「帰りは大丈夫だよ、海側じゃないから」
そう言う問題じゃないだろ。
圭吾はそう思ったが、
「帰りは、叶和サンが運転して変える?」
「いいよ、確か半年ぐらい前に運転した記憶があるけど、道空いてたから「帰りも俺が運転する」」
尽かさず、言い返されてすっかりうなだれる、叶和であった。
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