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第6章 窓口に現れない寮母さん
 「あきら、俺さ聴いてしもうたんやけど!」

 Bが私にそういう。

 「何を?」

 二人はいまBの部屋に居て、一緒に缶ビールを飲んでいる最中であった。

 「あのな、1階の窓口に寮母さんおるやろ?」
 「俺は知らないよ。この寮の住人じゃないから」
 「せやなせやな。そのAさんっていう寮母さんなんやけどな・・・・・・」

 私はただ耳を傾けながら頷く。

 「・・・・・・この前、誰かと寝とったの聴いてしもうた!」

 私はそういう痴話は実は苦手なので、苦痛な表情を浮かべていた。

 「それ、本当に?」

 するとBがまたこう言う。

 「以前から、一部では噂になっとったんや。で、この前たまたま窓口に行ったらおらんかったから、まさかなと思って窓口脇の寮母さんの休憩室にな・・・・・・」
 「うんうん」
 「・・・・・・行ってみてな、ドアに耳をそっと当ててみたんや」
 「うん」
 「そしたらな、中からにゃんにゃん聞こえるわけや!」
 「ほぉ」
 「でな、この話にはまだ続きがあんねん」
 「へぇ」

 Bが怪しく目をギラギラさせながら、私に話を続ける。

 「俺な、Aさんが何時から何時の間に休憩室に籠もることが多いか観察しとったんや」
 「おまえ、ヤバいな」
 「えっ?それくらい普通やで」
 「というか、講義出てないの?」
 「あぁ、ちょっとSkypeで英会話習っとるからいま」
 「なるほどぉ」

 私とBが一旦、手元の缶ビールに口を付けてから、一呼吸置く。

 「そんでな、大体15時前後やねん」
 「ふぅ。それで?」
 「遂にやってきたで!」

 何をやってきたのか、その瞬間分からなかったがとりあえず訊いてみた。

 「何をやったの?」

 するとBがニコニコしながら私にこう言う。

 「やらせて下さいと土下座して、おっぱい揉んできたんや!」

 私はそれを聴いて、気持ち悪いと思ったよりも、何か勇ましいなと思った。

 「おまえ、スゲーな尊敬するわ」
 
 Bが自慢気に私の顔を目の前で見ている。
 しかし、私の中ではある古傷がその時、じくじくと痛み出した。

 「あのAさん、多分変態やな」
 「ふーん、知らんけど」
 「おまえ、乗り気やないなこんなオモロい話してんのに」

 私はすこしムっとして、その後黙り込んでしまった。
 手元の缶ビールは既に空だった。


 
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