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真愛~美女と野獣より・孤独な王子と黄色い薔薇の物語~
第2章 王子の嫉妬
「私ったら、ごめんなさい」

 彼は小さく首を振り、改めて薔薇の花束を差し出した。

「これ。良かったら、受け取って」

「ええっ」

 ロザリアは一瞬、引きそうになった。

 一本幾らするのだろうか、立派な大輪の薔薇が数え切れないくらいある。淡い黄色の薄紙と透明のセロファンで包まれ、黄色の大きなリボンで束ねられている。見たこともないゴージャスな花束だ。

 王子さまがその中から無造作に一輪を引き抜き、花だけを摘み取った。
「君には黄色が似合うんだね」
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