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契約的束縛外伝・自由への扉ー
第24章 遠い過去-大地の記憶



どれほど歩いただろうか?


この場所は、区分の中間部分辺り‥
流れる川は昔も今も変わらない、あの頃の私は‥‥この場所が好きだったと思う。



『・・ラシード!
やっぱり此処に居たわ』


『・・・ミア・・・』


立ち止まる私達を追い越して行った、1人の少女‥
そして‥‥川の畔で本を読んでいるのは‥‥少年の頃の‥‥私‥‥



『また本の虫?
毎日飽きないわね??』


『それくらいしか、する事が無いから』


側に座るミアを気に止める事無く、少年の私は本を読むのに没頭‥
私は城しか知らなく、人と付き合い話すのが苦手だった。



『・・・もうっ!!』


『・・えっ!?』


ミアに読んでいた本を取られ、少年の私は驚きミアを見て‥‥



『人と話をする時は、ちゃんと相手に顔を向け、目を見てきちんと話をするの!
基本でしょう』


『その‥‥ごめん‥‥
なかなか慣れなくて‥
確かにミアの言う方が合っている』


『分かってくれれば良いの‥
そう、お昼を作って来たの、一緒に食べようラシード』


『勿論、お腹が空いた』


『くすくす‥
何時もそう言う』


「・・・・・・・」


微笑ましい光景‥
まだ何も知らなかった頃の私、ただ時々彼女と会い、仲良く話をしていた‥
城しか知らない私には、数少ない心休まる時間だったと思う。


あの出来事が起こるまで。



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