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第26章 真と遼太

「何でだよ～？何で俺の彩ちゃんが、

こいつに抱き締められてるんだよ！

俺の彩ちゃん！」

圭子が、遼太の頭を叩き、

「彩香ちゃんは、遼太の彼女じゃないの！

遼太とは、無関係なの！どうして分からないの？

いつから、そんな子になったの？

優しい良い子だったのに」

圭子は、遼太を拳でポコポコ叩きながら

大泣きしていた。

「母さん･･･」

遼太は、母の泣く姿を見て、自分が

とてつもなく、親不孝をしていると感じた。

「母さん、泣かないでくれよ！

分かったから、分かったから泣かないで、

俺は、彩ちゃんの恋人にはなれない！

もう傷つけない！もう二度と会わない！

藤堂さん、重ね重ねの失礼を許してください。

こんな事を言える立場では無いと承知で

言わせて下さい。

俺の、大切な幼馴染をよろしくお願いします。

末長く愛してやって下さい。

幸せにしてやって下さい。」

深々と頭を下げた。

「遼ちゃん」

彩香は、遼太に抱きついた！

「ありがとう。遼ちゃんも元気で

お仕事頑張ってね。

おじ様と、おば様を大切にね。

さようなら遼ちゃん」