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第36章 初デート

女が二人

「ねぇねぇ、見た？あのおデブと一緒にいた男！」

「見た見た。凄いイケメンだったよねぇ！」

「何で、あんなおデブと一緒にいるのよ？

不釣り合いよねぇ？」

そんな会話が彩香の耳に聞こえてきた。

彩香は、一気に楽しい気持ちが萎んだ。

まるで風船が萎むように、心に穴が空いた気がした。

真には、気付かれてはいけない。せっかくのデート。

楽しんで欲しい。私のために、

楽しみにしていたデートを台無しにはできない。

明るくいなきゃ。大丈夫。私は大丈夫。