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人型~ドール~
第1章 プロローグ
「さぁ、今年もやって来ました。第八回ドール決勝戦。本日司会は私佐藤隆がお送りします。この大会も八回目となると、参加するドールも増えて来まして、段々とドールのレベルも上がって来ているようにも感じます。では、決勝戦に生き残ったドールをご紹介する前に、このドールの大会を運営しております株式会社DCの社長、葛城都さんから御挨拶をお願いします。」
「ただ今ご紹介に預かりました葛城都です。この大会はドールの事をもっと多くの方に知って頂こうと始めました。元々ドールは裕福な家庭にしか居なかった為、その存在すら知らない人も多く、また扱いも知らない人が多かったのですが、最近は少しずつ普及し始め、今回の大会でははじめて学生のサークルの方々がドールを出展されたりと、私としてもとても嬉しい事だと思います。これからも更に普及し、もっともっとドールを身近に感じて頂けるように、私達も研究、開発をして行きたいと思います。」
都が頭を下げると会場から拍手が上がった。
ドールの大会。それはドールを広める為に都が始めたものだ。そして、今年第八回目にして漸くテレビが入った。ホテルの会場には富裕層の人達が集まり、食事が振舞われた後に、この決勝戦が始まる。都が台を降りる時、ふと立見席に見慣れた人物を見つける。妹の京子だ。2人は一瞬目が会うと笑みを浮かべた。
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