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あんなこんなエロ短編集
第21章 裏のかお
「きゃあっ」




尻もちをついた。




「いたた………何する………」




痛みから目を瞑って、




それから開くとーーーーー




雪途中が冴子にのしかかってきた。






「はっ?




ちょっと、何するの…………んぐ」




唇が塞がれた。




目の前に、氷のように冷たい色をした瞳がある。




(綺麗……………)



くらくらする。





舌が這入ってきた。




冴子は押しのけようとするが、




「んんっ………んぐぅ………っ」




快感の波が押し寄せ力が入らない。





(ダメ…………こんなこと、ダメっ!)




「先生~?





どうかされましたか~」





下階から鞠井の声がした。




雪途はパッと唇を離し、





「なんでもないよ!



僕が転んだんだ」




曇りのない子どもの声で鞠井に言う。





それから冴子を見た。




「感じたでしょ?



先生、やらしー」





ほくそ笑むように笑う。




「…………雪途くん……………




あなたねぇ!!何すんのよっ」



ズレた眼鏡を直しながら、




冴子は怒鳴った。





「あら?



先生??」




また、下階から声がした。





冴子は「な、何でもありませんから!!」と慌てて




返す。





(何でもなくないし………)




よろけるように立ち上がり、




冴子は部屋に背を向けた。





ーーーーーーそうしないと、




脚の付け根の熱が治まりそうにない……………





「まっ、また来ます!!




体が元気ならちゃんと登校しなさい」




背後からクククッと押し殺したような笑い声がした。

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