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あんなこんなエロ短編集
第31章 わたしは女優

しかし、利用することは悪じゃない。
価値があるなら誰だって利用する。
わたしは女優なんだ。
輝き続けねばならない。
「ああーっ!!あっ、もう…もうダメ!」
髪をくしゃくしゃかき混ぜながら、
上体を反らした。
佐竹は堪えるように唸り、
美華の中に噴き出す。
ーーーー「あれっ。早かったんだね」
自宅に帰るとスウェット姿の夫が振り返った。
一等地にあるマンションの費用は、
半分美華が出し半分夫が出した。
「ええ。疲れちゃった」
起きてると思わなかった。もう明け方4時。
佐竹と離れ自宅に帰ったが、
夫の顔を見た途端スッと妻の顔になる。
「目が覚めちゃってね。
まずいな、もうトシかな」
メガネの奥の細い瞳をさらに細め夫が笑う。
「やだ、まだまだいけるわよ!
それを言ったらわたしなんか今年35よ?」
3歳下の夫は音楽機器メーカーに勤めている。
主任という肩書きはあるが至って平凡だ。
結婚当初夫の上司や同僚、取引先の人までが社交を
理由にこのマンションに来た。
美華を一目見ようと躍起だった。
長居した彼らに対し、
夫は『妻は女優だけど見せ物じゃないんだ』とやんわ
り帰宅を促したのをよく覚えている。
いかにも夫らしい。
意義は唱えなかったが、女優自体見せ物なのだし構わ
ないと思った。
価値があるなら誰だって利用する。
わたしは女優なんだ。
輝き続けねばならない。
「ああーっ!!あっ、もう…もうダメ!」
髪をくしゃくしゃかき混ぜながら、
上体を反らした。
佐竹は堪えるように唸り、
美華の中に噴き出す。
ーーーー「あれっ。早かったんだね」
自宅に帰るとスウェット姿の夫が振り返った。
一等地にあるマンションの費用は、
半分美華が出し半分夫が出した。
「ええ。疲れちゃった」
起きてると思わなかった。もう明け方4時。
佐竹と離れ自宅に帰ったが、
夫の顔を見た途端スッと妻の顔になる。
「目が覚めちゃってね。
まずいな、もうトシかな」
メガネの奥の細い瞳をさらに細め夫が笑う。
「やだ、まだまだいけるわよ!
それを言ったらわたしなんか今年35よ?」
3歳下の夫は音楽機器メーカーに勤めている。
主任という肩書きはあるが至って平凡だ。
結婚当初夫の上司や同僚、取引先の人までが社交を
理由にこのマンションに来た。
美華を一目見ようと躍起だった。
長居した彼らに対し、
夫は『妻は女優だけど見せ物じゃないんだ』とやんわ
り帰宅を促したのをよく覚えている。
いかにも夫らしい。
意義は唱えなかったが、女優自体見せ物なのだし構わ
ないと思った。

