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あんなこんなエロ短編集
第31章 わたしは女優

ーーーー佐竹と始まったのは2年前だ。結婚と同じ
時期だった。
佐竹の手腕は興行収入という形で認知され、
国民が『よく聞く映画監督の名前』と認識するように
なっていた。
彼の作品に出演したのは3回。
佐竹の映画は小難しい文学的なものではなく、
かといって漫画原作のようなコミカル全開でもない。
人間を描いた作品ばかりだ。
映画でも重要な端役が多かった美華は、
佐竹作品3回目にして主演を努めた。
その時からこういう関係になり、
今も美華は佐竹を純粋に愛している。
俗に言う不倫だ。
佐竹は独身で、常に他の女の影がある。
美華の夫は「監督と打ち合わせなの」と伝えると
「そうなんだ、がんばれよ」と返すような善良な
男。
夫に対して愛が無いわけじゃない。
仕事を理解してくれ、妻が女優でも『その女優を妻
に持つ俺』と考える高飛車さもない。
優しく穏やかで善い人だ。
しかし美華は自覚している。
『一般人と結婚する女優』=世間からは『意外と庶民
的なのね』と好感度がアップする。
それを利用した自分。
時期だった。
佐竹の手腕は興行収入という形で認知され、
国民が『よく聞く映画監督の名前』と認識するように
なっていた。
彼の作品に出演したのは3回。
佐竹の映画は小難しい文学的なものではなく、
かといって漫画原作のようなコミカル全開でもない。
人間を描いた作品ばかりだ。
映画でも重要な端役が多かった美華は、
佐竹作品3回目にして主演を努めた。
その時からこういう関係になり、
今も美華は佐竹を純粋に愛している。
俗に言う不倫だ。
佐竹は独身で、常に他の女の影がある。
美華の夫は「監督と打ち合わせなの」と伝えると
「そうなんだ、がんばれよ」と返すような善良な
男。
夫に対して愛が無いわけじゃない。
仕事を理解してくれ、妻が女優でも『その女優を妻
に持つ俺』と考える高飛車さもない。
優しく穏やかで善い人だ。
しかし美華は自覚している。
『一般人と結婚する女優』=世間からは『意外と庶民
的なのね』と好感度がアップする。
それを利用した自分。

