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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第48章 大金は目の前だ
「ごめんなさい、アタシの為にそれだけのお金を使わせてしまって…」

申し訳なさそうに鴨志田はうつむいた。

「これも作戦のうちだ、気にする事はない。で、次はアンタの出番だ」

「出番って、まずは何をすればいいの?」

もはや鴨志田は達也の手足のように動くしかない。

鴨志田も自分に幾らかの大金が入るならば多少の事は目をつぶるしかない。

「オレの社長就任に反対する幹部連中が何人かいる。アンタはその中で1番の切れ者を手懐けるようにすればいいんだ」

「手懐けるって…どうやれっていうの?」

達也は立ち上がり、鴨志田の隣に座り、ジャージの上からでも目立つ大きな胸を鷲掴みにした。

「ちょっと、何するのよ!」

「アンタの初仕事はこれだ。このおっきいオッパイを武器に骨抜きにしてやればいい」

…鴨志田は達也の手を払いのけた。

「またソープ嬢みたいになれって事?冗談じゃないわ!」

「やってもらわねえと困るんだよ、オレらの計画がパーになってもいいのか?大金はもう目の前にあるんだ。だからこの仕事はアンタにしか頼めない。
いいか、アンタは数日前までソープ嬢だった。そのテクニックと今まで嫌と言うほど見てきた男の醜い部分を引き出してやればいいんだ、なぁ?」

確かにソープの時は、色んな客を相手にしてきた。

そして男の厭らしく、醜い部分も数々見てきた。

「ホントにそれで計画が成功するの?」

念をおすように確認した。

「成功する。幹部連中の1番の切れ者をこっち側に来てくれりゃ完全に会社はオレたちの物になる。人間に必要な欲望を叶えさせてやりゃ、自然とこっちになびいてくるさ」

まだ19才なのに、この強かさ、鴨志田はこの絶対的な自信を持つ達也に従えば、またブランド物に囲まれて過ごす生活が出来ると頭の中で描いて、達也の作戦に乗るしかないと心に決めた。

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