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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第56章 信用できねえのか!
「いや、違う。ターゲットはあの男じゃない。奥の部屋にいたメガネをかけた神経質そうなヤツだ」

奥の部屋にいた男?鴨志田は窓口で対応した男の顔しか見ていなかったので、他の連中の顔は覚えていなかった。

ただ、数名が店舗で電話をしたり何やらデスクでパソコンに向かって作業していたぐらいしか覚えてない。

「何故、その男をターゲットに?」

腑に落ちない鴨志田はハンドルを握りながら聞いた。

「窓口で対応したヤツはただの主任だ。あんなヤツたぶらかしても何の得にもならない。
奥にいたヤツ、あの男があの店舗の責任者、まぁ部長クラスの人間だろうな」

達也は窓から外の風景を見ながら、自信満々に答えた。

「何故、その男が1番偉い人間だと解ったの?」

「勘だよ、勘」

「勘?勘だけで決めつけるの?もし違ったらどうするの?」
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