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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第57章 二億で買い取ってもらおう
このバーには毎週通っている事、ジャズの事、カクテルの由来や様々な事を鴨志田に話をした。

「吉村さんてステキな方ですね。何か大人の男性って感じで落ち着いていらっしゃる。それに引き換え、ウチの上司なんて…」

こうやって徐々に身の上話をしてみた。

「失礼ですが、どちらにお勤めですか?」

吉村は鴨志田に何の仕事をしているのか聞いてみた。

「あ、私はただのOLです。吉村さんはどのようなご職業を?」

鴨志田は恐る恐る聞いてみた。

「あぁ、私は不動産に勤務しています」

鴨志田がその話に食い付くように乗っかってきた。

「えっ、不動産の方ですか?じゃあ、何かいい物件はないですか?実は私、ちょうど引っ越しを考えてまして。何て言うか、今の部屋、色々と不便で、しかも周りがうるさくて。どこかいい部屋ないかなぁ、なんて思ってたとこなんです」

(この話に乗ってくるかしら…)

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