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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第69章 再建
達也と沢渡の違いは、達也はただ己の欲望の為に、邪魔な者は排除する、そして自分はトップに君臨するという、自己中心的な考えしかなかったのに対し、沢渡は社員あっての会社という、堅実な考えを持って、前社長の右腕として会社に貢献していた。

確かに前社長はヒステリックでワンマンなところがあったが、それもこれも、会社を良くしたいが為の事で、沢渡にもキツく当たったりしたが、全幅の信頼を寄せていた。

だが、達也は口ではこの会社は沢渡さんが今まで支えてきたと誉めちぎっていたが、実際は自分の欲の赴くままに行動する達也の性格を見抜いていた。

長いことこの世界にいれば、行き馬の目を抜くが如く、いずれは達也はつけあがり、傍若無人な振る舞いをするであろうと思いつつも、表向きでは達也の忠犬の様に、イエスマンを演じ、更には達也を煽るようにして焚き付け、独裁者と変貌した達也の態度が最高潮に達した頃を見計らい、弁護士に大金をはたいて、達也を消す事を依頼した。

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