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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第80章 早く殺してくれよ!
カラオケに行こうと言い出したのは、オレより3才上の吉永という男だ。
最近は彼とよく話をしている。
クラスでは比較的年齢が近いせいもあってか、周りの大人連中の話よりも彼の方が話が合うし、割りと真面目で明るい性格の人物だ。

「カラオケ行くのはいいけど、坂本さんのヤンキーの話聞かされるのはちょっと…」

オレは難色を示した。

「いや、あの人は誘わない。ここだけの話、あの人周りから嫌われてんだよ」

吉永も坂本の事は良く思ってなかったらしい。
同じ学年だが、年齢は坂本の方が上だ。
おまけにヤンキー時代のクセが抜けきらないのか、年下には高圧的な態度で接する。

目上の人に違いないが、上下関係をモットーにしてるのかどうかは知らないが、いつまでもヤンキー癖が治らない。

そんな振る舞いを見て、周りは嫌気が差したのだろう。

「で、何人で行くの?」

「いや、比較的気の合いそうな人達ばかりで行こうかなと。大体4,5人ぐらいで」

吉永はこの人とこの人に声を掛けたと言った。
あまり話した事はないが、特に問題なさそうなメンバーなので、オレは行くと吉永に伝えた。

幸い、凜もその中に入ってなかったので、オレは前回みたいに途中で帰ることはないだろうと思った。

そのメンバーで学校の近くにあるちょっとした繁華街のカラオケルームに入った。

オレと吉永はまだ未成年という事を気遣ってか、アルコール類を注文する人はいなかった。

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