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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第16章 金の亡者、種違いの兄
父親が海外へ出張に行って5日が経った頃、授業中に担任の女教師が血相を変えて教室に入り、オレを職員室に来るよう伝えた。

この担任の女教師は鴨志田紗栄子(かもしだ さえこ)いつもロングヘアーを1つに束ね、赤縁のメガネをかけている、地味な女だ。だが、ブラウスがはちきれんばかりの巨乳と括れたウエスト、締まりの良さそうなヒップが男を誘惑するには十分な肉体の持ち主だ。年齢は30代前半で未婚だという事は知っていた。

鴨志田はオレを職員室に連れてきて、父親の赴任先である東南アジアの危険地帯で父親を乗せた車が強盗に遭い、銃を乱射。
父親を含め車に同乗していた3人はほぼ即死状態だっだという事を担任に告げられた。

父親が亡くなった…それも強盗に銃で撃たれて…

担任はオレにどう話しかけていいのかわからないほど取り乱していた。

そして急に目眩を起こしたのか、オレの腕の中で倒れこむような状態だったので、オレは担任を抱き抱えた。

その時、オレの掌が担任の大きな胸を掴むように抱えた。久々に女体に触れた。

父親の死よりも担任の豊満な身体に欲情してしまった。

他の教師が何かを言ったかは覚えてない。
ただ父親が銃で撃たれて死んで、担任の大きな胸の感触しか記憶にない。

そして父親の遺体を乗せた飛行機が着陸し、空港でオレは父親の遺体と対面した。

弾は何発も打ち込まれ、即死だったらしい。オレは父親の顔を見た。
首から上は打たれてないが、父親は死んだ。しかも寝ているかのような顔だった。

その後、葬儀場へ遺体は運ばれ、この時、初めて兄の達也と対面した。


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