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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第82章 500万でサイン

「もし例えばの話なんだけど」

「例えば?」

「うん。もしここに500万があったとして、オレが中山さんをレンタルしたいと言ったらどうする?」

凜ははぁ?という顔をしていた。

「だから仮の話だって。オレが今500万をドンと出して、中山さんを1ヶ月レンタルしたいと言ったらやってみる?その500万はそっくりそのまま中山さんの物だ。
胴元に搾取されずに取っ払いだ。
どうする?引き受けてみる?」

オレは凜に揺さぶりをかけた。

コイツは今、500万を見せたらすぐに飛び付くだろう。

「それはホントにあったらの話でしょ?もし古賀くんが500万持ってたら私は1ヶ月古賀くんのレンタルになるわよ」

「ふーん、レンタルったってセックスだけじゃないかも知れないよ。身の回りの事もしてもらわないと。
レンタルなんだから、借り主の言う通りにしなきゃなんないんでしょ?」

「何が言いたいの?」

「いや、仮の話だよ、あくまでも」

「そりゃ、そっくりそのまま貰えるなら何でもするわよ。
例えば古賀くんの初体験の相手とかね。ハハハッ、まぁ500万があればの話だけどね~」

凜は一笑して出来るもんならやってみな、と言わんばかりの表情をしていた。

「じゃあ、契約成立だ」

「えっ…」

オレはテーブルの下にあった紙袋を置き、中に入っている500万を見せた。

「…うそ…この金どうしたの?」

「さっき言ったよね?500万あればオレにレンタルされてもいいって。じゃあ、契約成立だ」

凜は言葉を失った。
目の前に500万がある。

そして間違いなく、この条件を飲むと確信した。

「さぁ中山さん、どうする?この金そっくりそのまま中山さんの金になるんだ。別に断ってもいいけどね」

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