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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第130章 オレに関わってはいけない
「んだから、ナツが生まれた時は暮らしはどうだったの?」

「私は何不自由なく育てられたから、裕福ではないけど、普通の暮らしはしてたよ」

「何でそんときに姉ちゃんを引き取らなかったの?」

「それはよく解らないんだけど、聞いた話だと、お姉ちゃんを引き取りにお母さんが何度か施設に行ったみたいだけど、お姉ちゃんは捨てられて、今更母親が名乗り出て一緒に暮らそうなんて出来ない!とか怒って高校を卒業するまで施設にいたみたいよ。そりゃそうだよね、生んでおいて、育てられないからって施設に預けっぱなしで、何年か経って親だから一緒に暮らそうなんて都合が良すぎるもんね」

「だろうな。今更、母親面してノコノコ出てくんじゃねぇってな感じになるわな」

「だよね~?でもね、それを初めて聞かされたのはお母さんが亡くなる数日前だったの。
それ聞いた時はショックだったな…それからお母さんも亡くなったし、もう、悲しくて悲しくて…」

ナツはその当時を思いだし、涙が頬をつたった。

「だから1度も会ったことが無いってワケか」

「…うん。だから会ってみたいの…1度でいいから【お姉ちゃん】て呼んでみたいの…」

…鴨志田って何処の出身だったのだろうか?そういう事は一切言わなかったからオレもよく知らない。

まだ鴨志田と決まったワケじゃないが、あまりにも育ってきた環境が似すぎてる。
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