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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第170章 国籍云々でガタガタ騒ぐな!
達也は一気に捲し立てた。

達也には日本人だからとか、在日だからとか、という考えは全く無い。

要は国籍が違うだけの話、後は皆一緒だ、そういう考えの持ち主だ。

「…あ、いや、その。大変失礼致しました」

窓口の男は達也に非礼を詫びた。

「私に言うより、ここに訪ねてくる在日の方々に言って下さい。私はあの場所が気に入った。だから今すぐにでも契約したいのです、いいですか?」

達也の勢いに気圧され、窓口の男は恐縮しながら契約書を持ってきた。

そして達也は小島晴彦とサインした。

「じゃあ、そういう事でヨロシク」

達也は契約を交わし、コリアンタウンにそびえ立つ10階建てのマンションの7階の部屋を借りた。

「…ありがとう」

帰り際、ナツが達也に礼を言った。

「ん?何が?」

「だってあの不動産の人、在日だ何だって言ってたでしょ?あなたが差別発言だ、って言ったらビビっちゃって、何かおかしかった」

「日本も韓国も欧米も関係ねえよ。良いと思ったからそこに決めた、ただそれだけだ」

「…でも何か嬉しい」

ナツは達也の腕を組んで歩いた。

「んじゃ、ナツ、アパートから荷物こっちに持ってこよう。
古くなった物は処分して新しいのを買おう。なんてったってここが再スタートの地だからな」

達也はここで居を構え、亮輔と沢渡を消す、こうして達也とナツはコリアンタウンに住むこととなった。
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