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快楽に溺れ、過ちを繰り返す生命体
第184章 まずは人質
着信が鳴った。

「はい」

【나를 죽이고 사장이 된 모양이군?(オレを殺して社長になったらしいな?)】

これはハングル…

「失礼だがどこかにかけ間違えでも…」

【クククっ、この声を覚えて無えとは、随分と偉くなったもんだな、なぁ沢渡】

…まさか、この声は!

「…念のために聞いておくが、名前は?」

【おい、かつての社長様に名前はだと?】

声の主は達也だった。

「やっぱり生きていたのか…」

【おい、沢渡。テメーんとこの奥様と娘様は預かった。解るよな、この意味が?】

「…な、何をした?妻と娘は無事なんだろうな?」

【…さぁ、どうかな?テメーに一つ条件を出す。テメーと過去に弟と呼んでいたあのヤロー二人だけであのコンテナの前に来い。来なきゃどうなるか…なぁ、沢渡ぃ~、聞いてんのか、おい】

「…解った、亮輔くんと二人だけで行こう…その代わり妻と娘には手を出すな!」

【待ってるぜ…】

会話はここで切れた。

「やっぱりあの時、もう少し確認しておくべきだったか…」

沢渡は達也が東南アジアへ旅行し帰国した際、達也の異変を感じた。
だが、帰国してすぐに警察からの事情聴取で署に直行したせいもあってか、達也本人かどうかを確認する事も出来なかった。

「私の失敗だったのか…」

亮輔の言うとおり、ホントに顔を変えてこの数年間、息を潜めていたとは思ってもなかった。

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