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ファニーキンキー
第5章 それは結局
やっぱり……か。
経験上、拒否られる確率は90パーセントくらい。
翔太郎と今日まで付き合って来てその確率を50パーセントまで引き下げてしまった。
ううん、心の奥底で拒否られないと期待をしてしまっていた。
シャツとブラを乱し、胸を露出したままの姿で答えを促す。
「翔太郎?」
「…ちょっと考える」
ニコリともせず視線を外しながら、あたしの服を整え始めた。
これが翔太郎の返事なんだ。
「スノーボードのDVDあるよ、見る?」
完全に話は逸らされた。
さっきのことは無かったことにされ、雪で出来たでっかい滑り台を滑り降り、ものすっごい勢いで飛び出してクルクル回転している人たちの映像をふたりで見た。
親切に解説してくれる翔太郎は、もうあたしに触れることは無かった。
好きになるのが早すぎた。
ヘンタイちっくなあたしを受け入れてくれるまでは本気にならないよう…
今までは、そうしてきたのに…──