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私と貴方の甘い蜜
第13章 すれちがっても
「なんか、今日ちょっと上の空だった?」

情事が終わって、シャワーを済ませ、抱き合って眠る準備をしていると、総一郎さんが呟いた。

「え、めちゃくちゃ気持ちよかったですよ?胸を舐められたのと同時に下を触られた時にすぐ私のいちばんいいところを当てられて、あの美しい総一郎の指を想像してしまったのも相まってもうすぐいっちゃったのに、総一郎さんたらその後、前からも後ろからもで最後は…」

「うん、もうやめて。情事の感想文恥ずかしい。的確な言語化恥ずかしい」

口を塞がれたので、「あっ、美しい指が」とまた考えてしまい、少し濡れた気がした。
どうしよう私、さらに変態になったかも。

「なんかちょっと考え事してるかなと思ったけど気のせいならいいよ」


まさかあの時、次からは気をつけましょうと言ってのに「中出しの気持ちよさが忘れられません」なんて言えない。


「考え事してません!すみません、心配かけちゃって」

「全然。仕事も忙しそうだしね」  

「そうですね…少しずつ責任ある仕事任せられて大変ですけど、その分営業さんからの信頼も得てる気がして嬉しいです!いや、気のせいかもしれないですけど…」

「ああ、俺より愛ちゃんと一緒にいる男どもね」

「いや、総一郎さん言い方…」

呆れた口調になりつつも、嫉妬されたことは素直に嬉しい。


「愛ちゃん今度さ…」
「なんですか?」

「いや…何でもない。明日俺ちょっと出るの早いんだ。早く帰るようにするから、明日も泊まってくれる??」

「はい!少しお掃除して夕飯の支度しますね!もし嫌じゃなかったら総一郎さんのお家で少し勉強しててもいいですか??」

「それは全然大丈夫だけど何の勉強?」

「先輩にスキルアップになるよって資格教えてもらったのでいくつか受けようかなって!」


「…そうなんだ。全然使って大丈夫だよ。」

ありがとうございますと総一郎さんに抱きつくと、ぎゅっと抱きしめてくれた。

その時私はとても幸せで、総一郎さんの変化に気づけずにいた。

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