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私と貴方の甘い蜜
第6章 甘蜜番外編① Side.S
「里城さーん。8時ですよ?」

翌朝
起こされて目が覚める。
「んー……。愛ちゃん?」
「はい。おはようございます」
「おはよ」
キスをしたらかなり驚かれる。
「あ、ごめん。酒くさい?」
「いや、そうじゃなくて」
「ん?とりあえず顔洗ってくる」

洗面所で顔を洗いながら、確かに寝起きでいきなりキスされたらびっくりするよな……恋人同士でもないし…と反省する。
もう一度謝ろうか考えながら戻ると彼女はまだベッドの方にいた。
「なに、朝からする?」
「しません!」

きっと真っ赤な顔をしているんだろうなと思いながらリビングのテーブルを見ると、朝ごはんが並んでいた。
「これ、愛ちゃんが作ったの?」
「すみません、朝はパンばかりだと栄養偏るんじゃないかなと思って」

昨日のコンビニでの挙動不審で、何かを作ってくれるんだろうなとは思ったが、久々の「ちゃんとした朝ごはん」を見るとかなり嬉しい。
「すごい。いただきます。」
味噌汁をすする。飲んだ次の日の朝の体にしみる。
うまい。だしが違う気がするけど、うちにだしなんてあったっけ。

「お口に合いましたか?」
不安そうに彼女が聞いてきた。
「美味しい。コンビニでいろいろ買ってたから何か作ってくれるんだなとは思ってたけど」
「ばれてたんですね……」
「そりゃね。袋でかいし、ほうれん草はみ出してたし、「私物を冷蔵庫に入れさせてください」って言った時に挙動不審だったし」
サプライズをしたかったのがバレバレの落ち込み方だ。母親以外の朝ごはんを食べるなんて数年ぶりだったから、作ってくれるだけでものすごく嬉しかったんだけど。
「だし巻きうまっ!甘いの好き。おひたしも好み」
せめて、美味しいという気持ちを伝えようと感想を言うと、やっと彼女も笑ってくれた。

「よかったです。お弁当も作ったので……」
「えっ!?」
「すみません!ダメでしたか?」
「いや……嬉しくて。ありがとう

一緒に洗い物をして、一緒に出掛ける準備をした。
また髪を編み込んであげると彼女は嬉しそうに鏡を何度も見た。
「器用ですね」
「まぁ、美容師ですから。お代はキスでいいよ」
そう言うと、彼女は俺を見つめてそのまま口に触れるだけのキスをしてくれた。

この子が欲しい。そう思った。
ずっと忘れていた誰かを独占したいという気持ちが湧いてくる。
最後に俺からキスをして、俺達は家を出た。
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