この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
私と貴方の甘い蜜
第8章 はじまりとはじめて
「じゃあ、いただきます」
「どうぞ」
夕食の準備が終わり、里城さんが丁寧に手を合わせて食べ始める。
「肉じゃがうまっ。このだし巻きなに入ってんの?」
「大葉とチーズです。この煮物も昨日作ったんで味染みてますよ」
「ほんとだ。旨い」
美味しそうに食べてくれる里城さんを見ながら、私も食事に集中しているフリをした。
頭の中はさっきの出来事がぐるぐるとまわっている。
「愛ちゃんって、料理上手いね。手伝いとかしてたの?」
「いや、全然。ひとりぐらし始めてからですね。自炊だと食費がかなり変わってきますから」
「確かに。俺ほとんど外食だからかなりかかるわ」
好きだと言われてキスをされた。
あの後、驚きすぎて涙はひっこんだ。そして「お腹すいてますよね?支度します!」と言ってキッチンに逃げてしまった。
察してくれたのか、里城さんも普通に会話をしてくれている。
「この前のお弁当も美味しかった」
「ほんとですか?よかったです」
「たこさんウインナーとか久々に見たわ」
「お弁当の定番ですから」
里城さんが私を好きだと言うのは果たして本当なのだろうか。嫉妬したと言ってくれたのはそっちの好き?likeじゃなくてlove?
「愛ちゃんってさ、考え事してる時、眉間にシワ寄るよね」
「えっ!?」
「さっき俺が言ったことは、迷惑なら忘れていいけど……」
「迷惑じゃないです!むしろ嬉しくて夢なら覚めないでというか。でも里城さん、彼女作らないって言ってたし、私のこと、妹というか後輩的な?好きなのかなって……」
「いや、女としてみてるけど」
「あ……ありがとうございます」
「女として」と言われてくすぐったい気持ちになる。
「ごはんおかわりいります?揚げ出し豆腐も自信作なんで食べてください!」
恥ずかしくてそう言うと、里城さんは「ありがとう」と言ってお茶碗をだしてくれた。
「じゃあ、ご飯食べたらさっきの続きするから」
「続き?」
「愛ちゃんを口説いてる途中だったから」
顔に熱が集まるのがわかった。
「……ゆっくり食べてください」
「はははっ。」
穏やかに笑う里城さんは楽しそうで、私はこれからの関係性の変化を、期待せずにはいられなかった。
「どうぞ」
夕食の準備が終わり、里城さんが丁寧に手を合わせて食べ始める。
「肉じゃがうまっ。このだし巻きなに入ってんの?」
「大葉とチーズです。この煮物も昨日作ったんで味染みてますよ」
「ほんとだ。旨い」
美味しそうに食べてくれる里城さんを見ながら、私も食事に集中しているフリをした。
頭の中はさっきの出来事がぐるぐるとまわっている。
「愛ちゃんって、料理上手いね。手伝いとかしてたの?」
「いや、全然。ひとりぐらし始めてからですね。自炊だと食費がかなり変わってきますから」
「確かに。俺ほとんど外食だからかなりかかるわ」
好きだと言われてキスをされた。
あの後、驚きすぎて涙はひっこんだ。そして「お腹すいてますよね?支度します!」と言ってキッチンに逃げてしまった。
察してくれたのか、里城さんも普通に会話をしてくれている。
「この前のお弁当も美味しかった」
「ほんとですか?よかったです」
「たこさんウインナーとか久々に見たわ」
「お弁当の定番ですから」
里城さんが私を好きだと言うのは果たして本当なのだろうか。嫉妬したと言ってくれたのはそっちの好き?likeじゃなくてlove?
「愛ちゃんってさ、考え事してる時、眉間にシワ寄るよね」
「えっ!?」
「さっき俺が言ったことは、迷惑なら忘れていいけど……」
「迷惑じゃないです!むしろ嬉しくて夢なら覚めないでというか。でも里城さん、彼女作らないって言ってたし、私のこと、妹というか後輩的な?好きなのかなって……」
「いや、女としてみてるけど」
「あ……ありがとうございます」
「女として」と言われてくすぐったい気持ちになる。
「ごはんおかわりいります?揚げ出し豆腐も自信作なんで食べてください!」
恥ずかしくてそう言うと、里城さんは「ありがとう」と言ってお茶碗をだしてくれた。
「じゃあ、ご飯食べたらさっきの続きするから」
「続き?」
「愛ちゃんを口説いてる途中だったから」
顔に熱が集まるのがわかった。
「……ゆっくり食べてください」
「はははっ。」
穏やかに笑う里城さんは楽しそうで、私はこれからの関係性の変化を、期待せずにはいられなかった。