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私と貴方の甘い蜜
第2章 妄想と出会い
「俺は里城総一郎って言うんだけど、お嬢さんは?」

「三咲愛と申します」

「この近くにホテルあるからそこでいい?」

「あの……私、ひとり暮らしなので……」

「あ、行っていいの?駐車場ある?」

帰りの車の中で里城さんが慣れた感じで会話を展開させていく。
自分でまいた種がぐんぐん育っていっている。
心臓のバクバクが里城さんに聞こえてるんじゃないかと思ってちらりと横顔を盗み見た。

髪が少し長いから営業さんとかじゃなさそうだ。
くせっ毛なのかパーマなのか、よく似合っている。
まつげ長い、あと全体的に細い。
ちゃんとごはん食べてるのかな?
でも腕の浮き出た血管が素敵だ。

「見とれてるとこ悪いんだけど、道案内してもらえる?」

前を向いたまま里城さんが笑いながら言ったので、慌てて案内をした。

なんか、すごく子供扱いされてるけど、これから本当にそういうことしちゃうんだろうか。
流れはスムーズだけど、話してみると里城さんって優しいし穏やかだし。なんというか、色気とかエロさとか見えない。
あ、あの血管は素敵だけど。

「愛ちゃん、腕の血管フェチなの?」

「え、なんでわかったんですか!?」

「うん、愛ちゃんが思っている以上に熱烈な視線を向けてくれてたからね。」

そんなにガン見してたんだろうか。
恥ずかしい。

「あ、私の家このマンションです。駐車場こっちから入ってください」

悶々としているうちに家についてしまった。
車はないが家賃込みで駐車場はあてがわれているのでそこを指示して停めてもらう。

「じゃあ、行きましょうか……」
「待って」

車を降りようとすると里城さんが私の腰を抱き寄せてぐんと近づいてきた。

「里城さ……んっ!」

名前を呼ぼうとして開いた口に里城さんの舌が入ってきた。そのまま深くくちづけられる。

「んっ…あっ……里城さんっ!」

「なんだ、出るじゃん。エロい声」

そのまま首筋にくちづけられて、ゾクゾクした。

「あっ……あっ!」

「首、感じるの?てか、もう濡れてそうだね。」

耳元で囁かれて、ゾクゾクが加速する。
前言撤回だ。
キスの仕方も話してる時より少し低い声にもドキドキする。

「行こうか。愛ちゃんの部屋。」

そう言われてもう1度キスをして、私たちは部屋に向かった。
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