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堕とされる
第1章 罠
見透かされていた事に羞恥を覚える。


「男同士だとな、どこをどうやって弄ってやればどんな風に感じるのかわかるからな」

そんな知識知りたくもなかった。


「今はもうチンポに刺激が欲しくてたまらないだろう?」

認めたくなかった。
だけど実際に乳首なんかより、チンポに刺激が欲しくてたまらなかった。

「ふぅん、別に触って欲しくないなら別に構わないけど」

俺がチンポに刺激が欲しくてたまらないのを知っていながら、意地悪くチンポを無視して再び乳首に刺激を送り込んでくる。
男にチンポを触られるなどおぞましい事だったが、乳首を触るくらいならチンポに触れて欲しい、そんな浅ましい考えが頭を過ぎった。


音楽も何もかかっていない室内は静かだった。
しかし今は俺の乳首を刺激する、ネチっこい音と乱れた呼吸音が響いている。


腰を揺らさずにはいられない疼き。
その疼きを解消したくとも、俺の手足は拘束されていて何もできない。
乳首を刺激し始めてから結構な時間が経ったが、一向に乳首以外を刺激するつもりがないようだ。
おそらく俺が刺激に耐えられず「触ってくれ」と言うのを待っているに違いない。
なんて汚い奴なんだ…!
そうやって無理矢理同意を得ようとする手段に気付いたものの、我慢の限界はすぐそこまできていた。


「クソッ…」

手首を捻ってなんとか紐が緩まないか試してみたが、手慣れたもので手首にタオルを巻き付けた上でキツく縛られているせいで、ビクともしない。
タオルで保護されているせいで、手首を傷付ける事もできず、解いて貰う手段をとことん奪われていたのだ。


「どうした?」

俺の気持ちなどわかりきっている癖に。
あくまでも俺に言わせたいのだろう。
言うものか…言ってやるものか!
そう思っているのに、「チンポを触ってくれ」という言葉がもう喉の辺りまで来ていた。


「素直に言えばしてあげてもいいよ」

「だったらこの手足の拘束を解いてくれ…っ」

「んー…まだまだ素直じゃないなぁ」

そう言うと敏感過ぎて辛くなってきた乳首に再度刺激が送り込まれてくる。


「クソッ…クソォ…!」

もどかしい。
気が狂いそうな程、俺の身体は疼きに疼きまくっていた。


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