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第6章 幸せの足音
『え?…リョウキ?』




オレ達に気付いたアイルが振り向く



何故だろう?

オレを見て静止し

顔を赤らめるアイル






『ソウタさん…お話があります』



『~そうか。アイ…お前も支度なさい』





驚く様子もなく冷静なソウタさん

そのまま昼休憩をとる形で

三人でビリーヴへ行くことになった




ソウタさんが一度奥へ戻ると

アイルがチラッとオレを見上げる




『……なんで?』


『わりぃ…ちと予定が狂ったんだ』






『・・・』



またオレをじっと見るアイル





『何?・・・どした?』





『スーツ姿…初めてみたから・・・その』





赤い顔でボソッとつぶやいて下を向き

アイルは奥へ支度しに走って行った





オレは少し・・・かなりテレくさくなる




三人で…テーブルを挟んで

ソウタさん

反対側にオレとアイルで座って

オレはアイルと付き合うことになったと

報告をした



アイルはいつもより落ち着かない様子で
モジモジしていた






『そうか…』





『『・・・』』









『そうか、そうか~

それは良いことだな!!!

良い話だ♪!!!』






少しの沈黙を破って
いつもの調子でソウタさんが笑う



詮索もせず

余計なことは何一つ言わず

黙って受け入れて歓迎してくれた





『~よかったなぁアイ!』



『…べつに』






『おまっ・・・;お前なぁ~~!?

そういう時はだなぁ~!!!…』




ソウタさんが冗談まじりにアイルに説教をする



アイルを見つめるソウタさんの眼差しは
男のオレから見てもなんか微笑ましかった



手短に昼食をとり
ソウタさんに挨拶して
オレは会社に戻ることにした





『リョウキ!…わるかったな忙しいとこ』




『いえいえ全く
バタバタして申し訳ないです
すみません、お先に!』








『…~~』


アイルが訴えかけるようにオレを見る



〃この状況でおいてくな~!!!〃



とでも言ってそうに(笑)

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