この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Best name
第10章 暗闇の底に
「…それが事実なら、とんでもない事です」


彼女はアイルを本当に気の毒に思うように
切ない顔をして答える

オレに聞き取りにきた中年刑事よりは
この女性(ひと)ならば…と話していたのだ


だが回答は正直
複雑なものだった


再審も、立件も
必ずしも無理ではないだろうと言う事


但しそれは
今回の件とはまるで別件扱いであり

イコール罪の重さに加えられることは
極めて…難しいと

この時点でオレは
肩を落とすものがあったが

彼女の次の言葉で…
オレは自分が何もわかっていない


所詮〃男の考え〃・・・


浅い考えでいたことを思い知る



「確かに…真実が明らかになるのは
何よりも大切です。名誉回復も…

ですが、それは…
それを成すためには

被害者が辛い思いをした過去を
自らさらけ出し

忘れ去りたいことを無理矢理
引き出さなければならないんです

まして…今回の件に平行して」





オレは返す言葉がなかった



刑事が続ける



「勝てるかわからない裁判であっても
絶対不可能ではないかもしれませんが…

何よりも本人がまず…それを望むかです

そうでなくとも…彼女は…被害者は今も…
これからも多くの心の傷と…」



そこまで聞いてオレは彼女を制した


〃もう…いい〃、と。



女性刑事は、それでも
その一件…4年前の事を
可能性や要因、ひとつの判断材料として
必ずもっていくと言ってくれた


話したのがこの人で良かったとオレは思う





一方でアイルの診察と診断
治療が進んでいた。



アイルは落ち着いていて
診察も冷静に受けていたそうだ

ただアイルは一部の治療は
拒否した為行われなかったそう


未遂……何もなかった
大丈夫と…
自分で言ったそうだ


万が一の事を考えて緊急のピルで対応して
後日また検査をすることになった。



アイルの体調を見つつ
大事をとって詳しく検査を終えたら…
もうすぐ会えると言われた



すでに数時間が経っていて


日が…沈みかかっていた。
/986ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ