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第14章 オレだけのもの

『っ…ごめん…大丈夫？』



『…～』









『無理…させたかな……ワルイ』






『ちが…そんなんじゃ…ないの…あたし』







『？』







アイルが気まずそうにオレを見上げる






















『あたし・・・・・したこと…ない』













『……え・・・？』













え・・・？






そう…だったのか？









と…止まってしまったオレに


ますます気まずそうなアイル











『…ごめん』




『…何で…あやまるんだよ？』










〃それはアイルが…文字通り
捨て身で自分を守ったって事だろう〃










アイルを想えば



その〃事実〃は


喜ばしい事に他ならなかった








だけどオレは・・・


…変な言い方だが


かなり・・・語弊があるが










…そんな事実は


本当にどっちでも良くて







〃へぇ、そうだったのか…〃



くらいの気持ちで



素で…そんな気持ちでいた








そうだから良い、とか


そうじゃないから悪い、とかじゃない







〃事実〃は本当に…どちらでも




どうでも・・・よくて








…それよりも




そうじゃなくて




それより・・・














『そっか・それじゃ…』





『・・・』















オレが・・・気がかりなのは・・・


















『…少し・・・痛いかも…な・・・』