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Best name
第2章 ピュアな世界
〃フジサワ… …? …?〃






『アル…? ~・・・メル?』





その文字を見つめ
読めそうなカナを投げかけると




アイが不快そうな顔で答えてくる














『〃アイル〃・・・』







ぶっきらぼうに答えてアイは立ち上がる





『アイルちゃん。良い名前じゃない。…?』



『…ソータさん、私戻る』




オレを見上げスルーして向きを変える




『戻るって…もう上がれよ、それに…』



『マロンたち散歩いくから』






『~今日はいいから、帰るなら休め

俺が後で行くから』



『……お先です』




聞かずにアイは店のカギをとって出ていった


…〃アイ〃で呼んどくのがイイのかな、まずは。





『…怒らせちゃいましたかね…?』




バツが悪くなってソウタさんに助けを求めた





『ん~…いや気にしないで
基本あんな感じの子だから(笑)』




まぁ…わかるが





『そんな…嫌がるような名前ですか…ね?』




食い下がってしまった




『~ん~、さぁ?年頃の女の子だからね
色々あるんじゃないか?
オッサンにはわからないさ…~(笑)』




…少し…読めてきた
このオッサン、絶対知ってるだろ
オレが思ってるよりずっと…色んな事を


しばらく世間話を交えながら
アイル・・・アイの事を聞いてみたが




オレがアイと、そう親しい人間じゃないと
わかっているのだろう



当たり障りなく
プライバシーに関わるような事は

テキトーに上手くかわされ
オレもそれ以上聞かなかった



上手く…立ち回る人だ
経営者としての側面にも興味が深くなる


聞く話はとても面白かった







・・・一番聞きたいナゾは残るが


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