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第24章 One Love

軽いアイルは･･･羽みたいに
簡単に持ち上がった



初めて･･･(？)
アイルを見上げる形になる





『ゎっ…！ちょっと…リョーキっ…』



『…ふふっ。アイル…』






アイルの顔が真っ赤だ






『～…。言っ・・・ちゃった…』



『～もっかい言って？今の』










『･･･ｲﾔ』




『ケチ(笑)』






オレはアイルを高い高いしたまま
ぐるぐると回す







木の陰で見えないのを良いことに

･･･いや

見えててもいいや

もう・・・いい(笑)

なんだかそう思えた






『りょーきっ･･･ふふ

ねぇ、おろして？重いからっ…』





『～重くない・・・♪』







『おろしてっ･･･』



『イヤだ(笑)』






じゃれてる(？)オレ達の耳に

遠くから

ソウタさんの声が聞こえてくる




『オ～～イ！どこいった～～！？

肉焦げるぞーーーーー！？』

















『愛してるよ･･･良希。・・・大好き』













オレの視線、少し上から
アイルがもう一度ささやいた




オレの目頭が熱をもつ






『・・・』


何も言えなくてアイルを胸に抱えた






ぶらりと、ぶら下がったアイルが

オレにそっとキスしてくれた







『～～～～っ・・・戻るぞっ』




『ぇっ・・・わっ！！』




オレはバカみたいにテレてしまって

そのままアイルを

肩に担ぎ上げて歩き出した






『ちょっと!りょおきっ…おろしてってば!』



『～ゆーこときかないから イヤだ』







『あ、歩くからっ…ねぇっ…』


『♪…。～暴れるな』





『ちょ、～～!!!…

ん…？これ・・・リョウキの視界？』




オレに担がれたアイルが
くるりと辺りを見渡す




『ｸｽ・・・どうだ？眺めは？』


『…なんか…すごーい…絶景。高い…』





『…単純♪』



『だって…
～へぇ…こんな高いとこから
いつもみてるんだぁ～…』




『(笑)』



オレの肩の上で
あちこちを夢中で眺めていたアイルだが

ソウタさんたちの声が遠く聞こえ始めると
ハッとして再びジタバタしはじめる

オレはシカトして歩き続けた(笑)