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第27章 嫉妬
オレのイタズラに

アイルが少しだけくだけて笑った





『…もぉっ…ヒドイ、何これっ…ふふっ…』





アイルのボサボサの髪を撫でる







『~…ごめんな?…嫌なこと聞いて』






『っっ…ぅぅん。・・・ありがと

私こそ・・・ごめんなさい』






『ホラ…もう泣くな

~顔・・・洗うぞ?・・・な?』







涙でグシャグシャの顔のアイルを

立たせて洗面所に…





そのまま一緒にシャワーを浴びる







相変わらず

恥ずかしがるアイルが愛おしい










あの…客の男のこと

本当に胸糞ワルイ。






だけど

こんな事があると痛感する。









アイルの心に負ってきた傷・・・



忘れている訳じゃないけど


こういう時・・・思い知る


アイルの弱々しい部分も



そして…






アイルはオレを…

あらゆる意味で受け入れてくれている

いつも…いつでも






その事も・・・思い知る。










でもそれは

当たり前のことじゃない


本当に・・・〃特別〃な事なんだ。






それは勿論

〃オレの優越感〃

という意味ではなくて







アイルの心に負った痛みを思えば

アイルにとって誰かを・・・




〃男〃を受け入れる




という事は


本当に勇気のいること
だったであろうと言うことだ。






〃奇跡〃といっても決して過言ではない。






オレを受け入れてくれる事は

当たり前じゃない






アイルが一生懸命…努力して

オレを受け入れてくれたんだ。






そのことを…
そういう気持ちを
オレは、忘れたらダメだ。





アイルが…いかにオレに
身も心も許してくれていたかを




今更・・・?

改めて実感する。





不覚にも、こんな時に

それを再認識している自分がいた。



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