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第28章 約束と絆
翌日オレは
約束通りにアイルに会っていた。






言わなければならないことは

沢山ある…けど。

だけどオレは…




『オジャマしまーす…』

『おぅ。寒かったろ、暖まって?』




『うん。肉まん買って来ちゃった…
一緒に、食べない?』


少し、ぎこちなくも
笑っているアイル。


オレは伝えることを

ひとつだけに…決めていた



伝えることは……ただ、ひとつ。












『え?…リョウキ、何て?』






『…だから、残りの日にち…
なるべくカイトといろって。

仕事も忙しいだろうから
休みの日でもいいだろうし…』







『…でも、それじゃ』



『そのへんオレに気遣わなくてイイから。
…8年ぶりにに会ったんだぞ?
時間足りないくらいだろ…』





『べつに…そんな
改まってする事なんかないし

それに・・・

〃また〃
そのうち会えるだろうから…』






ズキッと…心が痛む。


アイルに言えないもどかしさ。


うしろめたさ。




カイトは
身体に無理を承知でアイルの前に現れた。



覚悟をもって…現れたんだ。



本当は…真実を伝えて


もしかしたら…
もう二度とない〃また〃のために



…後悔がないようにさせてやりたい。




『~…それでも

中々…滅多に会えないだろ?

まだ何日もあるんだから…折角なら』







『ふふっ…。〃生きてれば会える〃よ。

カイトも言ってたけど。

…地球の反対側にいても…会える』





ズキッ…


また、心が痛む。…




〃生きていれば〃・・・だ。




だけど…


そんな事…言えない。
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