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第28章 約束と絆
世間はクリスマスシーズン

街中、イルミネーションや冬の装いで
キラキラしている。



『なぁアイル…?
今週の連休って仕事、休みか?』



『3日間…ガッチリお休み。
ソウタさんイベント好きだから(笑)
…あ、でも代わりに水曜日返上で~…』





オレは…少し迷っていた。

アイルを誘おうか・・・それとも。





『カツラギパーティーか?(笑)』



『毎年ね…。ふふっ、必ずやるの
けど…~今年は
すっぽかしちゃおうかな…』



『…どうして?
カイトもいるんだし、いいじゃねぇか』


『ん…。リョウキと過ごすの初めてだし
ゆっくりしたいなって…。それに…』



『?』

なんだかアイルの表情は

どこか・・・とても寂しそうだ





『…パーティ・・・カイトの送別会兼ね

・・・ってことかなって』




こういう時のアイルは
本当にわかりやすい

寂しくてたまらないのだろう…

わざわざ〃送別〃なんて形をとるのは
アイルは本当に苦手なんだと思う



アイルの頭に手をのせる



『…~だったら、余計にだ

それに、そうであってもなくても
カイトがいるの初めてなんだろ?

あんまり…そういう風に考えずにさ
みんなで楽しく過ごそうって思えばさ』



『…うん』





『……て言うか
ぶっちゃけオレに、ソウタさんから
連絡きてんだけどさ…(笑);。

〃12月23日 午後12時 時間厳守〃

・・・ホレ…;💧…』




アイルにスマホを渡して
ソウタさんからのメールを見せると


呆れたような顔でアイルが少し笑った




『ハァ~~… ;。…しかも昼間…はやいよ』



『たしかにな(笑)
ソウタさんのことだ
気、遣ったんじゃないのか?』



『…うん。・・・でも…次の日は』



アイルが小さな声で
恥ずかしそうに切り出す

…顔を赤らめて。







『次の日・・・は

リョウキといたいな

二人きり・・・で…』




オレは思わずニヤケてしまう

モジモシとして

どこか目を反らすアイル。




『クス・・・いいぜ?もちろん

初めてだもんな…どこ行きたい?

なんか…ないか?』




アイルが
こんな事を言う日が

オレとアイルが
こんな話をする日が来るなんて

振り返ると
すごい事だと思っていた。
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