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第32章 最高の名前
なんと言おう・・・



アイルの姿は




アイルは・・・まるで



虐待された子どものよう







いや・・・十分に



立派な虐待だ







きっと・・・幼いころからずっと







アイルは・・・一体・・・何度

この人から

こんな仕打ちを受けたのだろう






一体どれ程・・・こんな風に


その心に傷を負ってきたのだろう







それでも

子どもというのは・・・アイルは





こんな母親であってもアイルは





お母さんに必要とされたくて



振り向いてほしくて



愛してほしくて・・・








・・・。







オレは・・・アイルを


哀れんだ事は一度もない







だけど今・・・初めてアイルに

心の底から同情した






こんな人を・・・母親に持つアイルに






どうして・・・この人が




アイルの母親なのだろう・・・。














『ごめんなさい・・・。

お母さん・・・・・さようなら』










覚悟をしたように…


諦めるように






別れ(ナニカ)を・・・・・悟ったように








アイルが母親に決別の言葉を投げた。








ひとすじ・・・涙を流して。


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