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第32章 最高の名前
アイルのあまりの体調の悪さに

ソウタさんと相談して



アイルのお父さんには

最悪の場合

オレだけ挨拶に~・・・なんて話にまでなって

当日を迎えた。





『アイルおはよう?』




アイルは着替えて

ベットの上にポツンと座っていた。





『アイル…無理しなくていいんだ。

ただ、アイルのお父さんに

忙しい中…時間作ってもらってるから

オレ…挨拶にいってくるからな?』




『・・・・・』





『ごはん、食べれるか?

プリンも買ってきといたから…
ちょっとでもいいから食べな?

休んでていいから…。・・・な?』





『……私も・・・いく』





当日の朝

アイルはちゃんと起きてきて

なんとか朝食をのみ込み





薬を飲んでいた


予備をバックにしまって…。





ずっと……飲まなかった薬



少し、悲しい光景だった。





いや・・・やめよう、考えない



仕方ない。今それが必要なだけだ。





少しぼんやりしているアイル。






『・・・行こうか』




オレはアイルの手を
しっかり握って歩いた。



冷たくなっているアイルの手…。





何かアクシデントが…

どんなアクシデントが

起こったとしても





仮に、この間のような事が

再びあっても

オレは必ずアイルを守ろう




何があってもオレは怯まない。





アイルに…もうあんな悲しいことを

アイルを・・・もう

こんな悲しい姿にさせない。





必ず・・・オレが守るから・・・。






そう強く誓って

アイルの手をギュっと握った。





ここを・・・・・・越えるんだ。






あと少し


あと一歩だからな・・・アイル。
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