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第32章 最高の名前

『ふふっ・・・パパ

なんか、似てきたね・・・』




『？』



『〃おじいちゃん〃に・・・』




『～～～』




カァ～～っと赤くなるお父さんに
思わずソウタさんがツッコんだ。



『ﾊﾊっ…ケイタロウさん

俺も思ってました

院長に……ソックリだ』




『～～・・・。

む…娘が…お婿さんつれてくる歳だ。

……歳もとりますよ・・・それは』




『ふふっ・・・ぇ…と

そうじゃなくて
顔は・・・親子でしょ…。

うん…なんか話し方とかも…』




『～～・・・』





『ぁ…パパ……あの病院は

まだ・・・パパがもってるの？』





・・・。




『？』




『おじいちゃんの・・・病院』





『ん・・・。まぁ名義上ね…』




『そう・・・』






『父さんが…手離したら

アイルに渡せないだろう・・・』





『え・・・』






え･･････？




オレもソウタさんも思わず反応する。




『いや･･････べつに』




『ちょっと待って・・・パパ』






『なんでもないと･･･言ってるだろう…』






『だって･･･それじゃぁ

あれ・・・私のために…』





『・・・。大きくして･･･安泰していればと』




『そんな・・・あそこは私の大切な…。

私・・・小さくても

なんでも良かったの･･･に』




『…親のエゴで
決めつけてしまっていたね。

…～父さんもママの事を
言えたものじゃないな・・・』









『っっ・・・ごめんなさいっっ･････』








『アイル･･････よしなさい』




『ごめんなさい…っ

私…パパのことも

ママのことも

本当にひどく…

裏切ったんだねっ・・・』






『アイルの気に病むことじゃない…。

ほら…こんな場で･････泣くんじゃない』



『なんて〃子ども〃だったんだろう

私・・・なにも・・・』






『ふふ・・・実際に

〃子ども〃だったんだ。

何も不思議じゃないだろう…』





『パパ……っ』







色んな・・・愛情がある…。





時には見え隠れしたり

わかりにくかったり

中々・・・伝わらなかったり…。