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Sな彼女
第9章 交流
岬に手を引かれて、小さな公園に連れていかれた。
道中、岬は俺の手を繋ぎ指を絡めてきた。
いわゆる『恋人繋ぎ』というやつである。
再会して数分でここまで俺のプライベートゾーンに踏み込むのは、岬にしか出来ない。
でも、嫌じゃない。
人の姿はちらほらあったが、平日のせいかバラを眺める人達は、高齢な女性や中高年のカップルばかりだ。
俺はブルーリバーという淡いピンクと濃厚なピンクが混合したバラが気になって、じっと見ていた。
「こういう所はどう?」
岬はバラを見つめる俺の背後から声を掛けた。
どうって何だろう?
俺は彼女の方へ振り向こうと思ったが、いつの間にかブルーリバーから目が離せなくなってしまっていた。
「そのバラが気に入ったの?」
続けて彼女は質問した。