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淫の館
第3章 目覚め

何の足掛かりも残していないなら、殺しても問題ないのだろう。

男は手に入れた奴隷を死なせないように管理するのだ。

しかし、横暴な男に感謝するようになり、生かされていると思えるようになるとは、この時は想像も出来なかった。


弟子たちがバケツと盥を持って下がっていった。

男と話したくない。
庭に目を向けると火は燻っていて薪は小さな炭の山になっていた。

全部燃えてしまった。私のものは…

排泄の際に弟子たちに足を抱えられたおかげで、痺れが少し良くなっていた。

男に泣き言を言いたくない。

私は歯を食いしばって堪えた。

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