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第2章 シーン　2

　料理はいつものように品数とボリューム重視でそう手間のかからない物を揃えた。アルコールは最初はビールで後半はウイスキーの水割りになる。
「おい、始めるから里菜も一緒にやろうよ。」
「はーい。」
　向かい合わせに座っている二人の横にいつものように座る。風間さんを面と向かって見るのが恥ずかしい。
　ビールでの乾杯から始まって、学生時代の昔話から国際情勢までひとしきり話題が盛り上がって、アルコールがウィスキーの水割りに変わる頃には段々と酔いも廻ってくる。そうすると話題もどんどん砕けた内容になっていく。大輔はそろそろ良い頃合いとみて話題を予定通りに振っていく。
「コレクションと言えば、最近里菜の奴変なコレクションに凝り始めてるんだ。」
　胸の鼓動が緊張で早鐘のように強くなる。コップに残った水割りを急いで飲み干してしまう。