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第2章 動き出し運命

「やめておくべきですよ…これ以上深入りすれば華さんが傷つくだけです」

唐突に話だした立花さんの言葉に顔を上げ瞳と瞳がぶつかる。

「自分の幸せを一番に考えてください…」

まっすぐに見つめてくる瞳が全てを見透かされているように感じた。

「なっ…何を…」

「おふたりの態度を見てたら分かりますよ…このまま続けてもお互いに良い結果にはならない」

動揺している私にきっぱりと言い切り、まっすぐに見つめてくる。
その瞳に吸い込まれそうになりながら、春馬との事おおやけにならないことを一番に考える。

「誰にも言わないで…」

完全にばれていると思った私は頭を下げてお願いする。

「彼との事は誰にも言わないでください…お願い…します」

頭を下げている上から大きな溜息が吐かれるのが分かった。
しかし、立花さんの意図が読めない。
何も言わないから、黙ってくれるのかのそうじゃないのか検討もつかなかった。

「何でも…言うこと聞きますから…誰にも言わないで…」

春馬のために必死に懇願する。
社内不倫がばれて春馬の出世をじゃますることはできなかった。

「何でも？」

何でもという言葉に反応した。

「…はい…黙っててくるなら…」

何でもという言葉にビクつきながら、頷いて同意すれば立花さんは冷たく笑い冷たい声で告げられた。